Windowsを使用している企業の中にはWindows 10ではなく、Windows 7やWindows 8.1などの古いバージョンを使用している企業もいるのではないでしょうか。しかし、Windows 7の延長サポートは2020年1月14日、Windows 8.1の延長サポートは2023年1月10日に終了します。

サポート終了後は悪意ある攻撃を受けたり、ウィルス感染による情報漏えいが起きたりと大きなトラブルが発生する恐れがあるため、速やかにWindows10へのアップグレードを検討しましょう。

今回は、Windows 10にアップグレードしたほうが良い理由、社内で行う際の手順、外部業者へ委託するメリットなどをご紹介します。

Windows 10に移行したほうが良い理由

Windows 10へのアップグレードを推奨する理由は、大きく分けて「リスク回避」と「性能向上」の2点です。以下では、移行しない場合に起こりうる3つのトラブルと、移行したことで得られる5つのメリットをお伝えします。

サポート終了のOSはリスクだらけ!想定できる3つのトラブル

サポートが終了すると、有償・無償を問わず全てのサポートが受けられなくなります。また、マルウェアの侵入を防ぐセキュリティ更新プログラムも終了するため、以下の3つのトラブルに巻き込まれる恐れがあります。企業の信頼に大きなダメージを与える可能性のあるトラブルばかりですので、慎重かつ迅速な対応が必要です。

1.大切な機密情報が盗まれる

マルウェアに感染すると、不正アクセスされる危険があります。仮にネットバンキングやネットショッピングなどで利用しているIDやパスワードなどを含む個人情報が盗まれると、口座から預金を引き出される、高額商品を購入されるといった被害を受けます。

2.なりすまし操作で外部から悪用される

マルウェアを介して第三者にパソコンを遠隔操作され、犯罪行為に悪用される恐れがあります。例えば、複数のパソコンから負荷をかけてサイトのサーバーを停止させる「DDoS攻撃」や、迷惑メールの発信元として利用されるなどが考えられます。

3.ランサムウェアで身代金を要求される

「ランサムウェア(身代金要求型ウィルス)」は、PCのデータを人質に身代金を要求するマルウェアの一種です。PCをロックしたり、データを消去したりといった悪意ある動作を行う、またはそうすると脅迫し、解除と引き換えに金銭の支払いを要求するのです。

Windows 10への移行で得られる5つのメリット

Windows 10は性能が高く、アップグレードすることで業務の作業効率が向上します。以下では、Windows 10とWindows 7の違いを、「パフォーマンス」「セキュリティ」「操作性」「サポート」「利便性」の5つの観点からご紹介します。

1.全てのパフォーマンスが向上する

Microsoft社の検証によると、Windows 10とWindows 7ではパフォーマンスに差があり、Windows 10のほうが優れているという結果が出ました。

例えば、Windows 7の起動速度は30秒ほどですが、Windows 10は14秒程度と約2倍の速さです。また、アプリケーションの起動やファイルの読み込みもWindows 10のほうが約40%速いとの結果が出ています。この他、Webブラウザの処理速度が約1.8倍、文書作成や動画再生などの総合的なパフォーマンスが約1.7倍も速いということも分かっています。

参考:Microsoft 「Windows 7 vs Windows 10 五番勝負 第 1 競技: パフォーマンス」 

2.セキュリティが強化される

上記と同様、Microsoft社の検証においてWindows 10がセキュリティに関する以下の4つの点でWindows 7を上回りました。

  • サインインの安全性
  • マルウェアなどのウィルスからの防御
  • プライバシー保護
  • ネットセキュリティ

サインインでは個人差のある指紋や顔、虹彩を用いた生体認証が充実しており、第三者による不正アクセスを防止できます。また、マルウェア対策ではOSのセキュリティ機能であるWindows Defenderとファイアウォールが強化されており、マルウェア感染を防ぎつつ感染後の被害も抑えることが可能です。

プライバシー保護の点では、アプリケーションやカメラ、マイクの使用、位置情報の取得に関するプライバシーの許可を細かく設定できます。この他、セキュリティ性能の高い最新ブラウザを搭載しているため、インターネットも安全に利用できるのです。

参考:Microsoft 「Windows 7 vs Windows 10 五番勝負 第 2 競技: セキュリティ」

3.操作性が向上する

Windows 10はスタートメニューの機能が向上しており、Windows 7の一覧メニューと、Windows 8で採用されたタイルメニューの両方を使用できます。

一覧メニューでは、よく使うアプリケーションがアルファベット順や50音順に分類されており、電源のオン・オフや再起動、PCの設定など、さまざまな操作が可能です。一方、タイル式メニューでは天気やニュース、メール通知などの最新情報を確認できます。

さらにタイル式メニューはサイズを変更したり、アプリケーションを入れ替えたりと自分好みにカスタマイズできます。非表示にすることも可能なので、Windows 7のようなシンプルなスタートメニューがいいという方にもおすすめです。

参考:Microsoft 「Windows 7 vs Windows 10 五番勝負 第 3 競技: 使い勝手」

4.トラブル対策のサポートが手厚い

Windows 10には、Windows 7と同様に「システムの復元」という機能が搭載されています。Windowsのシステムを丸ごと保存できるため、万が一PCに不具合が見つかっても、過去のデータからシステム全体を復元することが可能です。

他にもさまざまな機能があり、操作ミスによって削除されたファイルを元の状態に戻したり、PCを初期状態に戻したりもできます。

さらに、自動メンテナンス機能が搭載されているため、ソフトウェアの更新やセキュリティスキャン、システム診断をまとめて実行できます。自動メンテナンスの実施時刻は自分で設定できるため、業務に支障も出ません。ただし、シャットダウン時は実行できないため、注意してください。

参考:Microsoft 「Windows 7 vs Windows 10 五番勝負 第 4 競技: メンテナンス」

5.同期やアップデートが手軽で長時間利用もできる

Windows 10はデバイス間の同期やアップデートに関する機能が充実しています。Microsoftアカウントを使って設定を同期できるため、Windows 10がインストールされていれば異なるパソコンであっても、ブラウザへログインしたりクラウドサービス利用したりできます。

加えて、全てのプログラムが自動インストール・更新に対応しているため、ユーザーが能動的にアクションを取る必要はありません。ただし、インストール後は再起動しなくてはならないことがあるため、あらかじめインストールの時間設定を行いましょう。

さらにWindows 10は省エネ性能が高く、長時間の利用に適しています。バッテリー残量が少なくなると自動的に画面を暗くする、バックグラウンドでのアプリ動作を無効にするなど、より細かなバッテリー設定ができます。

参考:Microsoft 「Windows 7 vs Windows 10 五番勝負 第 5 競技: 将来性」 

Windows 10へのアップグレード手順

社内のPCをWindows 10へアップグレードする際は、以下の手順を参考にしてみてください。

1.PCの使用環境と利用アプリケーションを確認する

始めに、PCの使用環境と利用しているアプリケーションについて確認します。

OSのバージョン情報、使用台数などを確認する他、システムのディスク容量も確かめましょう。Windows 10を導入するには、ハードディスクに最低でも10GBの空き容量が必要です。不足している場合は、ハードディスクの増設、不要なファイルの削除、データの移動などで空き容量を確保してください。

アプリはユーザーごと、部門ごとに利用しているもの把握します。その際、デスクトップアプリケーションだけでなく、Webアプリケーションの使用状況も確認しましょう。

2.互換性を踏まえて移行方法を選ぶ

アップグレードを検討しているデバイスがWindows10に対応しているかどうかを確認しましょう。なお、サポート状況はデバイスの各メーカー公式サイトに記載されています。

互換性があることを確認したら、「アップグレード」と「クリーンインストール」のどちらかを選んでWindows 10へ移行します。

アップグレードはOS設定をそのまま引き継げるため、移行後も操作に困ることが少ないといえます。一方、クリーンインストールはOS設定を引き継がず、新規でWindows 10をインストールする方法です。一から設定するためバグなどの既存の不具合をまとめて解消できますが、構築に手間がかかり、ライセンスも再取得しなくてはなりません。

手間や移行後の操作性を考慮するなら、クリーンインストールよりもアップグレードがおすすめです。

3.アップグレードの計画を立てる

アップグレードにかかる全体のスケジュールを作成します。対象となるデバイスの移行手順や、アップグレードに要する予算も算出しましょう。Windows 10への移行は環境によっては数時間~24時間かかることもあるため、所要時間を調べて通常業務に支障をきたさないかどうかも確認してください。

Windows 7からWindows 10に移行しても、デスクトップのデータやドキュメント内の文書、ピクチャ内の画像はそのまま保持されます。しかし、何らかのトラブルによってデータが消失してしまう可能性もあるため、念のために重要なデータはバックアップを取りましょう。

ただし、Windows 10にはない機能のデータは引き継がれません。例えば、Windows7の「Internet Explorer」は、Windows10では「Microsoft Edge」に変わります。Internet Explorerに登録していたお気に入りのURLはMicrosoft Edgeに引き継がれないため、注意が必要です。

4.試験環境でシミュレーションする

試験環境を設けてシミュレーションを行い、想定した手順通りに移行できるかを確かめましょう。特にハードウェアの動作や、周辺機器との連動に不具合がないかの確認が重要です。

また、業務で使用する各アプリケーションの動作確認も行ってください。Microsoftの公式サイトではWindows 10に対応しているアプリケーションを確認できるので、現在使用しているアプリケーションが引き継げるかを調べておきましょう。

なお、Microsoftが提供するUpgrade Readinessツールでもアプリケーションごとの互換性を確認できます。

Windows 7からWindows 10へ移行する場合、ユーザーアカウントがローカルアカウントとして移行されます。OneDriveやWindowsアプリケーションを使う際は、Microsoftアカウントへの切り替えが必要です。

この他、Windows 10で新しく追加されたアプリケーションによって、設定していたファイルの関連付けが変更されていることもあるため、問題があれば再設定しておきましょう。

5.Windows 10へのアップグレードを実施する

シミュレーションで問題がなければ、計画に従って順次移行を始めましょう。

移行する際、「重要な更新プログラム」のインストールを実行するとトラブルが発生する恐れがあるため、「実行しない」を選択してください。

またアンチウイルスソフトや、バックグラウンドで動作しているソフトウェアも移行を妨げる恐れがあります。アンチウイルスソフトは移行前に無効またはアンインストールし、バックグラウンドで動作しているソフトウェアも無効にしましょう。

大規模なアップグレードは外部委託がおすすめ

Windows 10へのアップグレードは自社で行うことも可能ですが、計画の立案、実施、移行後の環境整備や運用管理などを全て社内で対応するのはあまりおすすめできません。なぜなら、導入作業に手間と時間がかかるため業務に支障をきたす恐れがある他、PCに詳しい人材の確保や、管理・復旧対応など多くの負担が予想されます。

これらを考慮せずにアップグレードを推し進めてしまうと、スケジュールの遅延やPCの不具合といった問題が起きかねないため、大規模な移行や復旧対応は外部に委託するほうが得策です。

専門のサービスを提供している業者であれば、事前の調査から実際の移行作業、そして移行後の運用のサポートまで最適なプランを提供できます。社内に十分な専門知識を持つ人員がいなかったり、移行に必要な工数の確保が困難だったりする場合は、外部委託を検討しましょう。

Windows 10へのアップグレードが必要

Windows 7やWindows 8.1はサポートの終了が決定しているため、余裕を持ってWindows 10への移行の準備を始めましょう。特に企業でパソコンを一斉にアップグレードするためには、綿密な調査や計画が求められます。大規模なアップデートが必要な場合は、外部委託の検討をおすすめします。

Ivantiが提供するサービスを利用すれば、移行時の複雑な確認作業や設定、移行後のアップグレード・パッチ適用などの運用管理に煩わされることはありません。もしも、Windows 10へのアップグレードが難航しているのであれば、ぜひIvantiにお問い合わせください。

デモやお問い合わせは以下のページよりフォームをご記入してください。

>> https://go.ivanti.co.jp/web-demo-win-ten-JP.html <<